有料のプラグインを使う以外の方法が検索に引っかからなかったため、何かないかと考えたところ、非常に小癪な方法を思いついたので記事にします。
ざっくりした手順は
- GISで位置情報付きPDF作成
- イラレで読み込み編集
- もう一度GISに読み込んでベクタデータに変換
という流れです。
手順③で、イラレのPDFをラスターデータとして読み込み、それをGISの機能でベクタ化(ポリゴンデータ化)する為、図形のフチがカクカクしてしまうのは目をつむるしかありません。(別途スムージング処理が必要です)(ArcGISの場合はベクタ化と同時にスムージングも可能)
ただ、とくに処理せずともQGISで作成したポリゴンの面積(約2000ha)と、いったんイラレで変換してまたQGISに載せた面積で誤差が2haだったので、わりと精度は良いと思います。
イラレデータを何もないところからトレースしろというよりはマシ、という感じでしょうか。
前任者が植生図を全部イラレで作りやがった!!といった時などは大変重宝すると思います。
↓詳細手順
手順①GIS上で、illustratorの図形と位置合わせ出来るような「目印」を表示する。
ベースマップで重ね合わせ可能ならベースマップを、なければ周辺の建物や道路等の位置にシンボルを落とし、目印にするとやり易いです。
手順②illustratorの縮尺と同じ縮尺でレイアウトを作る。
手順③「ガイド」のみ表示(ベース図などは非表示)して、位置情報付きのPDFとして書き出す。
※ここでいったん作ったPDFが正しくGISに乗るか、確認しておきましょう。結構書き出し失敗することがあるので。。
手順④PDFをillustratorで開く(この時、PDFを右クリック”プログラムから開く”でillustratorを選んで開きましょう。)※自宅PCにillustratorがないので申し訳ありませんが以降スクショありません。。
手順⑤illustrator上で新規レイヤーを作り、そこに変換したい図形をコピペ。ガイドの位置を目印に変換したい図形の位置合わせをします。
手順⑥変換したい図形以外のすべてを非表示にします。
手順⑦見かけは変換したい図形だけになった状態で、上書き保存。変換用にガイドを使いまわしたい場合は、手順③の段階のPDFをコピーしておきましょう。(イラレ上で別名保存はNG)
手順⑧QGISに載せ、ラスターからベクターに変換。
手順⑨必要に応じて不要な部分を削除し、完成です。
補足:PDFをGSで開くとラスターデータ(画像)として認識されるため、イラレのレイヤー分けとか線と塗りの違いなどはすべて無視され、表示されている色情報だけで判断されます。
そのため、少しでも正確に変換するにはイラレ上で図形の「線」を非表示にして「塗り」だけの状態にしてから変換したほうがいいですね。
お疲れ様でした。
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